1.34 2011年私のベスト作品20
    −−写真と陶芸作品−−

1.概要
年末ですのでこの一年を振り返り、手応えのあったものや印象の強かった作品20点(写真16点、陶芸4点)を選び出してみました。
写真作品は、富士山や桜、夕景、山岳写真など自然風景を主なテーマにして取り組んで来ましたが、今年の新しい取り組みとして写真撮影を目的に海外(台湾)へ行きました。今年はいろいろと大惨事があったこともあり、台湾の古刹を回り、異国の信心深い人々に触れ、その真摯な「人々の祈り」をテーマに取り上げてみました。
陶芸作品4点は、今年は青磁の器を選びました。もともと中国や韓国の東洋青磁に魅せられて陶芸を始めましたので一歩前進です。しかしまだまだ小さな一歩です。

写真も陶芸も振り返ってみますとまだまだ未熟さを痛感します。思い入ればかりが先回りし技術は空回りしており、まだまだ奥が深いようです。新年は多くの課題に向かってもう一歩前進したいと考えております。


    *下へスクロールすると写真がご覧になれま


2.作品

A.冬の作品
作品1. 「新春の富士景色」
     2011年1月2日
、  逗子海岸
毎年正月に近隣の富士山ビューポイント巡りをしております。今年の新春は青空に富士と綺麗な雲、絶好の富士見景色でした。広角レンズで空を目一杯入れて撮りました。
作品2.   「春間近」
     2011年1月、 二宮吾妻山
湘南の冬は短い。1月末になると菜の花が咲き乱れ春間近を実感させます
作品3.  「春爛漫」
   2011年3月、 逗子の丘陵
地元逗子の丘陵にスイセンの群落があります。花の時期ここを通ると春到来を感じ浮き浮きします。白い木蓮の大樹をバックに朝のやわらかい斜光下で春爛漫を捉えてみました。
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B.春の作品
毎年桜の時期は近在の桜を求め桜巡りをします。桜と富士山の組み合わせは私の写真テーマの一つです。
作品4. 「凛と咲く枝垂れ桜」
    2011年4月、 熱海・姫沢公
普段はあまり気にならない桜の大樹、開花の時期は見違えるように凛として咲き威厳さえ感じさせます。
作品5.   「日本の春風景(1)」
    2011年4月、 南箱根
桜と富士のある景色、この典型的な日本の春風景を求め桜巡りをするのは大変楽しいです。雄大な富士をややぼかし春のおだやかな温かみを出してみました。
作品6.  「日本の春風景(2)」
     2011年4月、 伊豆の国市韮山の丘陵
富士の見えるこの場所で毎年撮り続けております。桜も大きくなり今年は目一杯咲いてくれました。
作品7−1.   「ダイヤモンド富士」
      2011年4月、 逗子の丘陵
4月と9月にこの場所よりダイヤモンド富士がみられます。しかし天候がよく、雲の架からない日はなかなか少ないです。今年は雲の無い春霞でした。
作品7−2.  「ダイヤモンド富士後の二重富士」
         2011年4月、 逗子の丘陵
今年は太陽が山頂に沈んだ後、珍しい山頂が二重に見える二重富士が見られました。
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C.夏の作品
作品8. 「静かな夏富士夕景」
    
2011年7月。 伊豆の国市韮山
夏は幾重ものガスに覆われ、それが夕日と重なり合い独特の穏やかな夏富士風景を演出してくれます。
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山岳写真
私の写真テーマの一つに山岳写真があります。夏にはよい山岳風景を求め、3000級の山へ思いカメラ機材を背負って登っております。今年は久しぶりに岩峰の多い縦走をしました。あいにく天候はあまりよくなく展望は利きませんでした。
作品9. 「不帰ノ嶮遠望」
     2011年7月、 八方尾根丸山ケルン(2600m)
翌日縦走する峻険な稜線が雲間より現れ緊張感をもって見入る。この一枚は写真作品と言うより強い印象の残ったショットです。
写真10.「唐松岳夕照」
   2011年7月、  唐松山荘
やっと雲が切れ、つかの間の夕景が現れた。山頂には登山者が見える。
作品11.「ガス覆う白馬鑓ヶ岳」
     2011年7月、 天狗平稜線
眼前に立ちはだかる白馬鑓ヶ岳(2903m)、雄大で山肌が白く美しい山容です。
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D.秋の作品
今回はじめて写真撮影を目的にして海外へ行きました。となりの国台湾です。その写真紀行より選びました。
作品12-1.「蒋介石の思想空間」
2011年11月、台湾・中正記念堂
作品12-2.「凛々しい儀仗兵」
2011年11月、台湾・中正記念堂
蒋介石の政治理念が詰まった空間を広角撮影で凝縮させたスナップです 蒋介石儀仗兵のヘルメットに左の凝縮空間を更に凝縮したスナップです
人々の祈り
台北の古刹を回り、信心深い人々の真摯な祈りの姿に感動し、迷惑にならないようそっと「人々の祈り」撮らしてもらいました。その一部です。
作品13.  「大きな祈り」
    2011年11月、中正記念堂前広場
広場にある前衛オブジェを広角圧縮した遊び写真です
作品14.  「人々の祈り」(その1)
      2011年11月、 台北・行天宮
作品15. 「人々の祈り」(その2)
      2011年11月、 台北・龍山寺
作品16. 「人々の祈り」(その3)
      2011年11月、 台北・保安宮
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E.陶芸作品
今年の4点を選びました、いずれも青磁の器です。
作品17. 「青磁呉須文様小鉢」
 
土:伊賀土、 青磁釉薬、 還元焼成
器壁に伊賀土特有のほんのりした赤味(御本手)が現れ予期せぬ雰囲気を出しています。呉須モミジ葉吹き墨の文様がやや弱かった。
作品18-1.  「青磁陰刻花文小鉢」
       土:信楽白土、 高麗青磁釉薬、 還元焼成
新しい青磁釉薬(高麗青磁釉薬)と信楽白土、陰刻技法の組み合わせで古代高麗青磁小鉢の秘色を求めた作品です。古代高麗青磁に近い黄色味の渋い表色を再現できました。信楽白土特有の鉄分の影響で、黒点や発色のムラもでておもしろい作品になりました。次は高麗青磁の特徴である象嵌にも挑戦してみます。
作品18-2..「青磁陰刻花文小鉢」
作品19. 「高麗青磁花文瓶」
  土:信楽白土、 高麗青磁釉薬、 還元焼成
新しい青磁釉薬(高麗青磁釉薬)と信楽白土の組み合わせで青磁の秘色を求めた作品です。この彩色は黄色味を帯びた表色となり、初期の高麗青磁の表色に近づいたように思われます。土の鉄分のほのかな表色もおもしろい。
作品20. 「青磁呉須文様抹茶茶碗」
  土:もえぎ土、 高麗青磁釉薬、 還元焼成
使用土と釉薬の組み合わせで青磁の秘色を求めた作品です。もえぎ土と高麗青磁釉薬の組み合わせでやや爽やかな古代青磁色に近い色を再現しました。しかし、まだその表色は深みに欠けているように思われます。







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