1.42 秋の展示会
--陶芸編--
1.概要
秋も深まり、芸術の秋になりました。街のあちこちで展覧会が開催されているようです。私も趣味で実施している写真と陶芸の倶楽部が毎年展覧会を実施いたします。本格的に始めてまだどちらも6年足らずで、出来上がった作品を自己満足しているレベルです。最近はややマンネリ化していると自己反省しております。しかし、一年に一度展覧会に仲間と出品するというのはいい意味で刺激になり、また新たな創作意欲を刺激してくれます。今年もこの秋の陶芸教室の展覧会に作品4点を出品致しました。幸い今年は天気もよく展示会場が横浜山手と言うことから観光や散歩がてらの多くの方々にお出でいただき、熱心に見ていただきました。またいろいろご感想も頂きましたので次のレベルアップにつなげていきたいと考えております。 ご来場いただいた方々にお礼申し上げます。
以下に出品の概要を記します。
2.開催場所
(1)陶芸展・・・「第3回きらく展」
・日 時: 2012年11月2日(金)~11月4日(日)、10時~16時30分
・場 所: 横浜山手・エリスマン邸ギャラリー(横浜市中区元町・・元町公園内)
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会場は外人墓地の隣に位置するエリスマン邸 |
* 下へスクロールすると出品作品の写真がご覧になれます
3.展覧会会場の様子
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今年は会場入り口に全員で作陶したトトロとミミズクの作品を展示し秋の趣を出しました | メイン会場 | 多くの来場者に見ていただきました |
4.出品作品
今年の私の出品テーマは、陶芸作品の偶然の産物で現れる窯変の景色に焦点を当て、以下の四点を出品致しました。
・自己出品表題: 「景色に魅せられて」
作品1 |
作品名:「萩抹茶茶碗」 ・製法: 土・・伊賀土7+荒土3, 釉薬・・化粧土B+透明釉薬、 還元焼成 |
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作陶者コメント |
豊臣秀吉の昔から萩の七変化と言われ、茶人に珍重された器です。そのざんぐりとした土味と赤味を帯びたびわ色から白色に表色する柔らかい池肌を少しでも出そうとして作った作品です。土と化粧土、釉薬に含まれる鉄分などの還元条件で、この作品は微妙な鹿皮の斑点状の景色が表色出来ました。しかしこの景色を制御するには多くのファクターがあるようです。 |
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作品2 |
作品名:「備前緋襷酒器」 ・製法: 土・・備前土、 稲わら焼き締め、 還元焼成 |
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作陶者コメント |
備前焼は無釉薬焼締めの代表的な器です。その魅力は土味と窯の中で起こるさまざまな変化いわゆる窯変です。この作品は窯変の一つ緋(火)襷の表色を狙ったものです。稲藁の巻き条件と焼成条件で鮮明な緋襷を出すことが出来ました。地肌の色をもう少し白味にしたいところですがこれは還元条件の制御が必要のようです。 |
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作品3 |
作品名:「青磁陰刻呉須花文様扁平瓶」 ・製法: 土・・もえぎ土、 陰刻+呉須文様、 釉薬・・高麗青磁釉薬、 還元焼成 |
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作陶者コメント |
私の陶芸のライフワークである青磁の秘色を求めた作品の一点です。昨年より青磁釉薬と土、下絵の組み合わせを検討しております。この作品は高麗青磁釉薬ともえぎ土、陰刻呉須花文様を入れ色とアクセントを出しております。焼成時の還元焼成条件と釉薬の濃淡で初期高麗青磁に似た微妙な色合い変化が出せた作品です。 |
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作品4 |
作品名:「モミジ葉呉須吹き墨大皿」 ・製法: 土・・赤土。 釉薬・・乳泊釉薬+呉須吹き墨、 酸化焼成 |
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作陶者コメント |
この作品は、白地に複数枚のモミジ葉を呉須吹き墨技法で描写したものです。題目”陶芸の景色”を秋らしい”モミジ葉の景色”に引っかけて出品したジョーク作品です。 |