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1.56 晩秋の横浜を撮る−
1.概要
紅葉前線も山間から平地へと下がり庭のモミジも色づき、まさに晩秋の風情になりました。この時期横浜は山下公園界隈の銀杏が色づき、日が暮れるとあちこちでイルミヌネーションが灯され最も煌びやかな時期になります。この晩秋の風情をカメラに収めようと写真仲間と廻りました。
今回私は撮影にあたり新しい試みを実施しました。それは最近のカメラ技術の進歩を鑑みて夜間の手取り撮影の限界がどの程度か試してみることです。写真の作品作りから言えば三脚を使わない夜間撮影など邪道で厳禁ですが今回あえて行いました。
*最近のデジタル写真を取り巻く技術環境(私見)
最近のデジタルカメラは、撮像センサーの感度や色再現性の向上と、カメラ内蔵の画像処理性能の向上により広い明るさ領域にわたってS/N比が極めて大きくなり(ノイズが小さくなり)、しかも高速で忠実な画像を得ることが出来るようになりました。また同時に撮影後のデジタルデータの画像補正技術も著しい進歩を遂げています。一昔前ならプロの領域の高度画像処理技術が身近なPCを少しグレードアップすることで使用できるようになり、アマチャでもかなり高度なレタッチ技術の使用が出来るようになりました。これらの技術環境の変化により写真の楽しみ方も、「撮る楽しみ」に加え「撮った後の補整処理の楽しみ」が加わり、写真の楽しみ方が倍加しているように思います。これは写真機材の選び方にも影響を与えていくものと思います。
2.撮影条件
・日 時 : 2014年11月27日、15時〜18時
・場 所 : 横浜・県庁・・山下公園・・山手地区
・撮影条件: ・ISO感度:200〜6400(最大・黄昏)〜12800(最大・日没後)・・黄昏から日没後、ISO自動設定
・シャタースピード低限界:1/120 、高感度ノイズ低減:ISO6400以下標準、ISO12800以下強め
・レンズ: 28〜75mmF/2.8、手ぶれ補正なし(黄昏から夜間使用)
・データ: RAWデータ処理
・レタッチ現像処理ソフト: PhotoshopCS6
*下へスクロールすると写真がご覧になれます
A.一般撮影 |
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写真1: 晩秋の町並み(県庁前) |
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写真2: 晩秋の町並み−2(県庁前) |
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写真3: 晩秋の町並み−3(開港広場前) |
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写真4: 晩秋の町並み−4(山下公園前) |
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写真5: 晩秋の山手西洋館 (ブラフ18番館) |
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写真6: 晩秋の山手西洋館 (外交官の家) |
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写真7: 晩秋の山手西洋館 (外交官の家) |
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B.手取り高感度撮影を試みる |
日没後の黄昏から夜間の町並みを最大感度ISO12800自動可変設定での撮影を試みた |
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写真8: 晩秋の山手西洋館 (外交官の家) |
ISO:2200で撮影・・・黄昏時 |
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写真9: 晩秋の山手の町並み(べーリックホール) |
ISO:6400で撮影・・・まだ空に明るさが残る時 |
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写真10: 晩秋の山手の町並み(エリスマン邸) |
ISO:6400で撮影 |
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写真11: 晩秋の山手の町並み |
ISO:12800で撮影 |
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写真12: 晩秋の山手の町並み |
ISO:8000で撮影 |
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写真13: 晩秋の山手の町並み |
ISO:12800で撮影 |
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写真14: 晩秋の山手の町並み |
ISO:11400で撮影 |
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写真15: 晩秋の山手の町並み |
ISO:9000で撮影 |
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写真16: 晩秋の山手の町並み(山手111番館) |
ISO:12800で撮影 |
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写真17: 港の見える丘公園展望台より |
ISO:12800で撮影 |
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写真18: 港の見える丘公園展望台より |
ISO:12800で撮影 |
3.撮影後の感想
今まで夜間撮影は三脚を持たない場合十分な画質が得られないとあきらめてきました。しかし今回の撮影結果から、明るいレンズで手ぶれ限界シャタースピードを守りながらカメラの推奨最大感度内の条件で使用すればWebなどに実用出来るレベルの画質が得られることが分かりました。三脚が使用できない場所や三脚を持ちあわせない場合でも良い状景に遭遇した場合は撮影にチャレンジすべきと思います。
むろん大伸ばしにする写真や絞り込んだ写真、長時間露光など高画質を狙う場合は三脚は欠かせません。