3.10 フランスアルプス周遊
1.日 時:: 2003年7月中旬
2. コ−ス概要
フランスアルプスと言えばシャモニーモンブランが有名です。確かにヨーロッパ最高峰のモンブラン(4808m)を中心とするこの山域は数々の特徴ある秀峰があり、素晴らしい山容を呈しています。しかしフランスにはモンブラン山域から南に地中海のコート・ダ・ジュールまで伸びるイタリア国境沿いに高い山々が連なっており、モンブラン山域に劣らぬ素晴らしい山域があります。この山域には3000m級の山々が100以上あり、ヴァノワーズとエクランの2つの国立公園になっております。この地域は山間部から流れ出す川と険しい稜線に囲まれた谷間に村があり、相互に往来することが出来なかったため独自の素朴な文化が形成されてきたと言われております。
今回、この静かなヴァノワーズとエクラン山塊を訪ね、静かな山旅を楽しんできました。
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(1)エクラン山塊
フランスで最も大きな国立公園であるエクラン山域、ここには最高峰パール・デゼクラン(4102m)やラ・メイジュ(3983m)などの4000m前後の名峰が連なっています。深い谷間にベ−スとなる村があり、交通の便があまりよくないためまだ静かな山旅が楽しめます。今回は名峰ラ・メイジュの北壁と南壁両方を眺めるトレッキングを楽しんできました。
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深い谷間の静かな村 |
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村を見下ろすかのようにエクラン山塊が迫っている |
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雄大な秀峰ラ・メイジュ山塊(グレース村近くのポンテ湖1200mより) |
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雪と氷河に覆われるラ・メイジュ山塊(展望台3200mより) |
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ラ・メイジュ展望台よりの雄大な眺め(右側:ラトー峰3809m) |
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フランスアルプスの山々遠望 |
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ラ・メイジュ氷河を仰ぎながらのトレッキング(約2300m付近) |
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氷河を抱く秀峰ラ・メイジュ北壁 |
エタンソンの谷 |
ラ・ベラルド村からシャトル小屋に至る谷間を「エタンソンの谷」と言い、静かな景色のよい登山路です。 小屋からはラ・メイジュ峰の南壁が眺められます。 またこの谷は別の意味で有名です。 日本で有名な、”・・・いつかある日、山で死んだら・・・”の山の歌「いつかある日」 (訳詞:深田久弥、作曲:西前四郎)の原作詞者(登山家:ロジエ・ヂュプラ・・・その後・ヒマラヤで遭難死した)が、この 谷を歩きながらその原詞「願いの詩」を詠んだと言われています。 日本の訳詞は感傷的で少し暗い内容ですが、この「エタンソンの谷」は静かで穏やかで、むしろ軽快な雰囲気があり、 全く結びつきませ。 |
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ベース基地ラ・ベラルド村の登山口 |
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大きな山塊に囲まれた谷間の道を行く |
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日本の穂高山塊級の大きな山々が幾つも連なる登山道を進む |
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清らかな雪渓からの渓流に沿って登る |
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まわりには4000m級のエクランの山々がそびえている |
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花々も豊富に咲いている |
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大きな岩壁の下に建つシャトル小屋(2200m) |
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ラ・メイジュ南壁(北壁と全く山容が異なる) |
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ラ・メイジュ山塊の山々 |
(2). ヴァノワース山域を疾走する「ツール・デ・フランス」の選手団
移動中、7月のフランス最大の行事である自転車競技「ツ−ル・デ・フランス」に遭遇し、交通が遮断された。コースはほぼフランス全土を回り、アルプスの山間部をも走る過酷な競技である。沿道の熱狂的な応援に圧倒される。
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(3). エクラン・ヴァノワース山塊の花々
この山域を回りアルプス特有の多くの花々を見ることが出来ました。まさに百花繚乱の場所が多くあり、花好きの者にはたまらないコースです。登山者や観光客もそう多くないため何所でも綺麗な状態に保たれているのは嬉しいものです。
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