4.11 庭の花々(2009年10月、11月)

 今年の夏は不順でありましたが、10月になり高い山々から紅葉の便りが聞こえるようになりますと、庭の景色も例年通り秋の彩りを示すようになります。ホトトギスや菊が咲き始め、実のなる木が色付き始め秋を実感します。
 そして11月に入ると千両や万両、紫式部の実が一段と色付き、ヤマウルシやツタがいち早く真っ赤に染まると冬間近の晩秋です。今年はこれらの彩りを添える草木に少し異変がありました。万両は元気に多くの実をつけていますが、千両は少なく、小紫式部や白式部の実は極端に少ないなど例年と異なります。天候や害虫の影響かと思います。多分、今年は農作物にも可成り影響を受けたものがあるだろうと心配されます。
 また晩秋は柿や柑橘類などの収穫の時期です。冬の寒肥や剪定の仕方、前年度の実のなり方から今年はどうなるかなど、あれこれ期待を込めて色づく実をながめてきた結果が出る、楽しい時期です。山からメジロやウグイスなど鳥たちが戻り、実をついばみ始めたら収穫です。
 また、この花の少ない時期、アブチロンや宿根アサガオなどずっと咲き続ける花もあります。秋になりやや花が小さくなりましたが元気に咲き続け、やはり温暖化が確実に進んでいることを実感します。


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(1) 秋の庭を彩る花や実
 秋は花の少ない時期ですが、代わって草木の実が彩りを沿え、秋の風情を楽しませてくれます。

ホトトギス ツワブキ コムラサキシキブ
(小紫式部)
センリョウ
(千両)
マンリョウ
(万両)
秋の代表的な草
花、
かなり剛健
種で
殖力強い、
逗子市の市花
秋の貴重な花、
湘南の丘陵にか
なり自生している
白式部との対比
が綺麗である
縁起木として正月を飾る。万両の方が
生育遅いが剛健種である。千両は日
陰の点景に適している
ヤブコウジ ツルリンドウ ホトトギスの実 アオキの実 ナンテン
山野草、普段は見落としてしまいがち
であるが、秋になるとひっそりと咲き、
秋の風情を感じさせてくれる
11月末になると
ぎっしりと種を付
ける
赤く色づき始め、
まもなくヒヨドリの
餌になる
縁起木、日陰でも
結構育つ
名称不詳 シャボテンの花 ヒマラヤユキノシタ ヤマウルシ ツタの仲間
この時期綺麗に
咲いている
地味な形である
が毎年元気に咲
き続ける
冬の貴重な花、
普通2〜3月に咲
くが既に咲き始
めた、
木々の先陣を切って鮮やかに色づく、
秋の深まりを感じさせられる


(2)晩秋を彩る菊の仲間
 日の入りが早くなると、短日性の菊たちが元気に咲き出します。


(3)サザンカ、ツバキ

サザンカは秋の主役です。清楚な咲振りで私の好きな花木です。今年は11月末からツバキも咲き始め、競い合うかのようです。 

サザンカ(1) サザンカ(2) サザンカ(3) ツバキ(1) ツバキ(1)
富士の峰 緋乙女 早咲き種
ツバキ(3)
(紅荒獅子)
早咲き種、4月頃
まで咲き続ける




(4)実りの秋(柿、蜜柑、ユズなど)

 今年は柿も蜜柑もユズも表年にあたり、大収穫の年です。反面、今年も摘果をしませんでしたので来年は確実に影響が出ると予想されます。これからの肥料や剪定でどの程度補えるか、来年が楽しみ(?)でもあります。

次郎柿 次郎柿 ユズ(1) ユズ(2) 温州蜜柑(1)
今年は豊作年、実も多くなりましたが、
10月の台風で実が傷つき早期に収穫
このユズの木は実
をつけ過ぎ、木が
弱るかもしれない
この木は昨年多く
実をつけたため
今年は少ない
10月初旬
温州蜜柑(1) 温州蜜柑(2) 温州蜜柑(2) 蜜柑とユズ
11月中旬、色づき
甘みもかなりあり、
若木のためか実
が小振りで皮が
やや固い
10月下旬 11月中旬、大豊作
と言うより、実の
つけ過ぎである。

味は甘く美味


(5)晩秋まで咲き続ける花々

晩秋を彩る花々です。サルビア、マンデビラ、宿根アサガオは初夏より咲き続け、温帯種のアブチロンは1年を通して咲く四季咲きとして楽しませてくれます。

サルビア マンデビラ プランタ-の花々 アブチロン インパチェンス
花期が長く楽しめ
鉢植え 温帯種であるが
四季を通し咲き
続ける
あちこちにこぼれ
種より成長
オキザリス 宿根アサガオ アサガオと蜜柑
秋にもまたは花を
付けた
11月末でも元気に
咲き続けている。
花がやや小さくな
り、赤味が増してき
奇妙な光景である





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