5.7 陶芸作品群7

1.概要
陶芸を始めてから4年目になりました。まだまだ技法習得が必要と感じております。この一年の作陶を振り返って見ますと、少し慣れてきたため安易に作ってきたようです。そろそろ少しずつ自分の型を作り込む創作の領域に入らねばと考えておりますが、まだ不十分です。今年は先人の作品をもっと見て回り、何かを取り込みたいと考えております。そして何よりも作陶を楽しんでやっていきます。
 以下の作品は、まだまだ未熟なものですが記録のためまとめました。



         * 下にスクロールすると作品がご覧になれます

作品番号
名   称
69.土灰檜垣文様紫香楽壷
製   法 ・土:荒土7、赤土2、黒陶1
・紐積み上げ方式
・装飾:檜垣文陰刻、
・釉薬:土灰釉、ひいろ釉吹きつけ
・還元焼成
コメント ・紫香楽(信楽とも書く)の蹲る形(ずんぐりとした形)の壷を模倣して制作
・本来の薪窯の特徴を出すため混ぜ土、ひいろ釉薬など使用
・電気炉で薪窯の景色は土や釉薬をいじってもなかなか出しにくい

・底径.5cm、高さ9cm
作品番号
名   称
70.黄瀬戸左馬象嵌茶碗 
製   法 ・土:赤土
・玉づくり手び練り技法
・下絵:黒陶象嵌
・釉薬:黄瀬戸
・酸化焼成
コメント ・左馬は、「右に並ぶものなし」、馬の逆で「舞う」などから「めでたい」縁起物を意味してます。
・陶芸教室が移転し、新炉の初窯を祝い作成しました
・直径8cm、高さ8.5cm
左の茶碗は釉薬に織部釉を使用、釉薬がやや濃くなり左馬の表色が不鮮明になった。焼成時間をもう少し長くした方がよいようである。
作品番号
名 称
71織部面取り蕎麦猪口.
製  法 ・土:黒泥荒目
・玉作り手び練り
・装飾:外壁面取り切削
・釉薬:内壁・ワラ灰、外壁・織部、外壁上部重ね塗り
・酸化焼成
・口径10cm、高さ7cm
コメント ・土の荒さで黒と白、織部を組み合わせ渋さを出した
・土味を際ださせるため面取り切削実施
*土の違いによる影響
右側の蕎麦猪口は、土に「黒陶土」を使用、その他は全て同じ使用で制作した。「黒泥荒土」使用した左側蕎麦猪口と印象が大きく変わる。土味の違いで印象が大きく変わるのも陶芸の面白さである。
作品番号
名 称
72.白化粧土掻き落とし茶碗
製  法 ・土:黒陶土
・紐積み上げ技法、付け高台
・装飾:白化粧内外掻き落とし
・釉薬:透明ドブ付け
・酸化焼成
・径19cm、高さ7cm
コメント ・ イギリスの陶芸家ルーシー・リーの作風を真似て制作
茶碗側面
・ ルーシー・リーの繊細な作風の一端でも出せればと思いながら制作した
・彼女の作品は端正な造形美というより形状は”ゆらぎ”があり、それが独特の繊細な味を出しているようである。我々初心者の形状の”歪み”とは違う。
茶碗裏側
高台は付け高台で制作
作品番号
名 称
73.明色黄瀬戸三日月花瓶.
製  法 ・土:赤土
・タタラ張り合わせ技法
・装飾:うさぎ絵転写
・釉薬:内部・乳白釉、外部・明色黄瀬戸、絵部透明釉
・還元焼成
・径19cm
コメント ・三日月形状の花瓶と言うことで
うさぎ絵を装飾した
花入れの様子
形状と渋さからススキを入れ、十五夜の花瓶の景色が似合うかもしれない
作品番号
名 称
74.青磁兎絵角小鉢
製  法 ・土:もえぎ土
・タタラ型押し成型
・装飾:兎絵転写
・釉薬:青磁釉
・還元焼成
・一辺7cm、径13cm
コメント ・もえぎ土との組み合わせで綺麗な青磁色に発色、
・ワンポイントとして兎絵入れた
そろいの青磁角鉢
作品番号
名  称
75.青磁蛍手カップ
製  法 ・土:すいひ土
・玉作り手び練り技法、取手付け
・装飾:器壁穴あけ、釉薬つめ
・釉薬:青磁釉
・還元焼成

コメント ・蛍手は器壁は薄いほうがよい
蛍手の光
穴から外部光によりほのかに釉薬の青磁色が見られる
作品番号
名 称
76.青磁互須文様中皿
製  法 ・土:もえぎ土
・紐積み上げ技法
・装飾:互須下絵付け
・釉薬:青磁釉
・焼成:還元焼成
・直径19cm
コメント ・青磁の発色がやや黄色みを帯びている
作品番号
名  称
77.青磁互須文様小皿
製  法 ・土:赤土
・紐積み上げ技法
・装飾:互須下絵付け
・釉薬:青磁釉
・還元焼成
・直径15cm
コメント ・青磁色は薄れ、赤土に含まれている鉄分が還元され褐色の斑点模様が多く表れている
作品番号
名 称
78.黄瀬戸鍋土皿
製  法 ・土:鍋土
・タタラ組み上げ技法
・釉薬:黄瀬戸ドブ付け
・酸化焼成
・形状:13*25*2cm
コメント ・鍋土を使ったプレートであるので具を乗せ、コンロ、トースタ、電子レンジなどで加熱調理し、そのまま食卓へ持っていける
作品番号
名 称
79.飴波形タタラ皿
製  法 ・土:信楽白
・楕円ワイヤー切断による波形タタラ
・下絵なし
・釉薬:飴釉
・酸化焼成
コメント ・前作の作品68と同一製法
・切断ワイヤー径を作品68より小さくし、波の波形高を小さくして制作したもの
・切断の仕方でいろいろな波形模様を作り出せる




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