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3.18 晩秋の大和路を歩く
     (1).談山神社−−聖林寺−−安部文殊院 をたどる


1.概要
晩秋の11月下旬、昔の同期の仲間と奈良・大和路を歩いてきました。奈良はまさに歴史の宝庫であり、路傍にはあちこちに社寺や遺跡、古墳が点在しております。我が国のルーツに思いをはせ、卑弥呼伝説をめぐるロマンの旅が堪能できます。そこで晩秋の奈良の風情を味わいながら社寺・古墳巡りをすると言うことで、出来るだけ徒歩と自転車を使いゆっくりと大和路巡りをしました。

第1日目は奈良盆地東端山麓のちょうど紅葉に包まれ秋景色がすばらしい社寺を訪ねました。


2.日時・コース
    ・日時:2013年11月27日
    ・場所:奈良盆地の東山麓を巡る
        奈良JR桜井駅−−談山神社−−聖林寺・・(徒歩)・・安部文殊院・・(徒歩)・・JR桜井駅


     *下へスクロールすると写真がご覧になれます

1.談山神社
本殿に藤原鎌足を祀っている談山神社、もと談山妙楽寺、多武峰社と称し豪華絢爛の造りである。裏手の山(談い山)で鎌足が中大兄皇子(後の天智天皇)と「大化の改新」の談合を行った場所と言われている。社号「談山神社」はここからきている。シンボルの木造十三重塔は美しく、特に秋は境内が秋彩に包まれ十三重塔と見事な景観を作り出します。
写真1.1   威厳のある灯籠が並ぶ参道
写真1.2:   歴史を感じさせる灯籠(重要文化財)
写真1.3:   秋彩に包まれる談山神社
写真1.4:    神社のシンボル十三重塔(重要文化財)
写真1.5:  紅葉に包まれる正面入り口階段
写真1.6:   談山神社秋彩(1)
拝殿周りも見事な紅葉
写真1.7:   談山神社秋彩(2)
写真1.8:   談山神社秋彩(3)
写真1.9:  談山神社秋彩(4)
秋色一杯の拝殿内の眺め
写真1.10:   談山神社秋彩(5)
写真1.11:   談山神社秋彩(6)
写真1.12:  談山神社のシンボル・十三重塔(重要文化財)
藤原鎌足の息子達が父の追福のため687年建立、現在の塔は1532年に再建されたものです。高さ17mで木造十三重塔としては世界唯一の塔です。神仏習合時代の名残です。
写真1.13:   談山神社のシンボル・十三重塔
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2.聖林寺
創建は古く、奈良時代(712年)に談山妙楽寺(現談山神社)の別院として藤原鎌足の長子が建てたとされてます。この寺の国宝の十一面観音菩薩はその美しさで人々を魅了しています。
写真2.1   門前の彩り
真っ赤に彩られたカエデ、石垣の青苔との対比が綺麗です。大型葉の珍しいカエデです。
写真2.2:   お寺からの眺め
お寺からは山辺の道、三輪山、大和盆地が見渡せます
写真2.3 寺のシンボル・十一面観音菩薩(国宝
この観音菩薩、明治から大正にかけ哲学者フェノロサや岡倉天心の目にとまり激賞され、和辻哲郎の名著「古寺巡礼」(大正8年刊)で天平彫刻の傑作として法隆寺の百済観音と対比して語られるようになり有名になりました。
たしかに観音像の前に立つと、7頭身ほどある均整のとれた仏身、豊満な顔立ち、量感のある上半身と繊細な指先など見る人を魅了させる優美さがあります。
しかしこの観音像、数奇な運命をたどったようです。元は三輪山の大御輪寺(大神神社の神宮寺)に祀られていましたが廃仏毀釈・神仏分離時に放置され、それを見かねて当時の聖林寺の住職が譲り受け大八車で運んだとされています。廃仏毀釈時は奈良の興福寺も様相を一変したように奈良の寺寺は混乱し貴重な仏像が散逸してしまったようです。
写真2.4:    境内の彩り(1)
境内には南天、センリョウ、マンリョウ、紅葉したモミジが秋の風情を醸し出しています
写真2.5:   境内の彩り(2)
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3.安部文殊院
創立者は大化の改新時に左大臣であった安部倉梯麻呂で、安部一族の氏寺(安部寺)としてたて、当時は東大寺の末寺であったようです。文殊の知恵と言う言葉のように知恵の神様、文殊菩薩(快慶作の獅子に載った文殊菩薩:国宝)を祀っています。日本三大文殊の第一霊場です。安部一族と言えば安部仲麻呂や陰陽師・安倍晴明が有名ですが現首相の安部さんも関連しているようで石塔を寄進しております
写真3.1    文殊院山門
夕闇迫る門前、灯籠に灯がともされていました
写真3.2  文殊池に浮かぶ金閣浮御堂(仲麻呂堂)
安部仲麻呂、安部晴明像など祀られている



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