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1.3  「幕末の写真」場を訪ねて
    −−写真家F・ベアトの足跡−−

1.内容
先日、古本屋で一冊の興味ある写真集「F.ベアト幕末日本写真集」を購入しました。この写真集は横浜開港資料館が昭和62年に開催した「写真家ベアトと幕末の日本」企画展時に刊行した写真集です。この写真集を見てまず驚いたのは1860年代の写真でありながら非常に鮮明であること、またパノラマ技法や遠近感だす構図など写真技法にも優れていること、そしてなによりも好感を持てたのは幕末日本の状景を誇張なく風景や人物、街の様子などを在りがままに写し撮っている点です。この時代に来日している写真家は報道写真家が多く、本国(欧米)で興味を引くためややもすると演出された誇張写真が見受けられます。そんな意味でF.ベアトの写真は資料価値が高いと言えます。
  F.ベアトは日本に滞在中、横浜を中心に当時の外国人遊歩区域(旅券なしで行けるほぼ現在の神奈川県区域)内で多くの写真を撮っております。おそらくそれらの町並みや風景の写真は日本で初めて撮られた写真であると推定され、幕末日本の在りのままの姿かと思います。そこでこの写真集にあるF.ベアトが撮った写真場を訪ね、現在から過去を振り返ってみたいと企画しました。戦前と現在程度の時代差であっても大幅に日本は変化しており、ましてや約150年過ぎた現在ではその幕末の状景など微塵も残されていないかもしれません。特にその間大正12年(1923年)に関東大震災があり、震源に近い神奈川県は町並みの倒壊や焼失で甚大な被害を被っております。しかし、その場で歴史を振り返り、何かを掘り起こすのも面白いかと思っております。

   参考資料:@. 横浜開港資料館編集:「F.ベアト幕末日本写真集」 昭和62年2月1日第1刷
          A. 横浜開港資料館編  :「F.ベアト日本写真集1,幕末日本の風景と人々」
 発行:明石書店
           A. 横浜開港資料館編  :「F.ベアト日本写真集2,外国人カメラマンが撮った幕末日本」 2006年4月26日、発行:明石書店

     * 以下ここで使用したF・ベアトの写真は主に資料@より引用しております。

F.ベアトの人物像
 上記人物像は、 横浜開港資料館編:「F.ベアト写真集2 外国人カメラマンが撮った幕末日本」 明石書店 より引用しました


タ イ ト ル 年 月 日 内    容 写真アルバムへ
1.鎌倉(1)
  鶴岡八幡宮
2013年2月1日
2013年3月1日資料補足
鶴岡八幡宮へF.ベアトの足跡を訪ねました。同時にその歴史の変遷を知り思いを新たにしました。
2.鎌倉(2)
 鎌倉事件(英国陸軍軍人殺害事件)
2013年4月1日 英国士官2名が殺害された鎌倉事件でF.ベアトが残した2枚の現場写真、その写真場を訪ねました。
3.鎌倉(3)
 鎌倉大仏・長谷寺・江ノ島
2013年5月18日 F.ベアトが鎌倉・江ノ島周遊時に撮った写真場を訪ねました。


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